40歳を越えて初めての出産に臨んだ1妊婦の体験

私は現在50代。一人息子を生んだ時既に40歳を超えていました。結婚自体が30代半ばと割とゆっくり目だったのですが、子供は自然にできるものと、とりたてて慌てることはありませんでした。今では「妊活」なる言葉もありますけれども、私が真剣に子供のことを考え始めた頃(結婚から約5年)にはまだそういう観念は一般的ではなく、具体的に何をどうすれば良いのか分からず、とりあえず一度産婦人科で検査を受けようということになったのです。

 

幸い、比較的近くに不妊治療で実績のある病院があり、そこへ行くことにしました。なかなか妊娠できない原因はどこにあるのか。本当ならば夫婦そろって検査を受けるのが理想的です。不妊の原因は女性側だけにあるわけではないからですが、夫は当時仕事で多忙でしたので、まずは自分からと思っていましたね。

 

初診では問診と血液検査などがあり、「では一ヶ月後」と言われてその日は帰宅しました。その時の私には「あァこれから長い不妊治療生活が始まるんだな」とかなり悲壮感が漂っていたと思います。ところが人生とは面白いもので、その一ヶ月後二度目の診察を受けた時、レントゲンにははっきりと「赤ちゃんの袋」が写っていました。

 

そう、自然妊娠したのです。医者も驚くタイミング。もちろん当の本人である私と夫が一番驚きましたが、本当に嬉しかったですね。

 

しかしそれから実際にお産が終わるまでは毎日が不安との戦いでした。

 

実は私には「パニック障害」の持病があり、ちょっとした事で呼吸が苦しくなったり、目眩がしたり、吐きそうになるなど、メンタル的に不安定になりやすい体質だったのです。

 

妊娠初期にはつわりが出ますが、気分の悪さと発作が同時に起きると今にも呼吸が止まってしまうのではないかという恐怖で何度も倒れそうになりました。
妊娠中は薬が使えないので、医者と相談の上、不安を和らげる呼吸法や生活上の工夫をいろいろとしました。

 

やがて何とか安定期に入ると少し気持ちも落ち着きましたが、今度は普通にお産ができるだろうか、と不安になってきました。呼吸自体に不安があったため、「ヒッヒッフー」という呼吸法がお産本番でできるかどうか、まったく自信がなかったのです。

 

また、41歳での出産となるので、生んだ後にしっかりと子供を育てられるかどうか、ひとりでいるとぼんやり不安になったりもしました。そんな不安を抱えたまま予定より3日遅れで迎えた分娩は、とにかく痛くて辛かった。思った通り呼吸法など何の役にも立ちませんでした。

 

でも、事前に「普通分娩と帝王切開五分五分の割合です」と言われていたのが、蓋を開けてみれば普通分娩の安産。助産師さんたちから「よくがんばりましたね」と言われて、涙がぽろぽろこぼれました。

 

その時生まれた男の子は今年高校生になり、背丈も私をはるかに追い越してたくましく成長しています。妊娠中や分娩は辛かったけれど、今こうして息子の成長を笑ってみていられることに心から感謝です。

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