葉酸の効果

 妊娠を考えている女性にとって、葉酸サプリメントは必須とされるものです。その理由は厚生労働省からも公的見解として発表されている通り、葉酸を適切に摂取することによって、胎児が神経管閉鎖障害を発症するリスクを低減させることが出来るからです。これは分かりやすく言うならば、妊娠に伴って葉酸を十分に摂取することは、胎児が健全に成長していくための助けになるということです。
 ここで注意すべき事は、葉酸の摂取によって100%の予防が可能であるわけではないということです。あくまで発症リスクを低減する効果があるということです、しかし、葉酸の欠乏は胎児にとって非常にリスクが高いものであり、場合によっては流産や死産に繋がる事となるため、このリスクを減らすためにも、葉酸を積極的に摂取して行く事が必要であるという事になります。
 ここで神経管閉鎖障害について少し詳しく述べるならば、神経管が上手く発達できない事によって二分脊椎症や無脳症といった症状が表れます。二分脊椎症とは、脊椎骨が正常に形成されない症状であり、これによって脚の麻痺を引き起こしたり、膀胱や直腸に障害が現れたりします。つまり歩けなくなる、排泄障害が起こるなどという症状を呈するのです。無脳症は漢字を見れば分かるとおり、脳が作られない状態のことを指します。無脳症になった胎児は流産や死産にいたります。
 このように葉酸が欠乏することは、胎児にとって非常に危険なことなのです。葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害は引き起こされにくくなります(適切な摂取によってリスクが70%も低下します)。退治は母体の中で大きくなるためには細胞分裂を繰り返しますが、細胞分裂の際にはDNAが複製されます。DNAが複製されるときにはDNAを構成する核酸も合成される必要がありますが、このときに必要となる栄養素が葉酸なのです。したがって、葉酸が欠乏すると細胞分裂が正常に行われなくなり、これが胎児にとって葉酸が必要となる理由です。
 一昔前には葉酸はそれほど重要なものとは考えられていなかったため、現在妊娠を計画している世代の親以上の世代では葉酸の必要性に無頓着である事が多いです。これは、当時の日本では神経管閉鎖障害の発症率が外国に比べて低かったためです。
 しかし今日と成っては、日本よりも早く葉酸摂取を推奨してきた諸外国において神経管閉鎖障害の発症率が下がったことによって、日本は相対的に見て神経管閉鎖障害の発症率が低い国ではなくなりました。この事実を受けて、最近になって葉酸摂取が推進されるようになってきたのです。

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